セルローズファイバーを下から燃やす
- ononoono28
- 2023年1月10日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年8月1日
セルローズファイバーはどれくらい燃えづらいのか。
燃やすにあたって気になっていることが2つありました。
①新聞紙も重ねたらなかなか燃えないけど、それとどう違うんだろう
田舎の人はみんな知っていると思いますが、雑誌を燃やそうとすると非常に燃えづらくて面倒なんです。紙が束ねられているものは大体燃えづらいです。紙と紙で空気を挟んでいることで断熱材のようになって熱が通りづらいようです。
そのため、野外で蚊取り線香を焚くときに重ねた農業新聞の上に置く農家さんもいます。
重ねただけで燃えづらい新聞紙とどう違うのか比較してみます。
②火は下からあてないと…!
この建材は燃えませんってアピールされている写真を見ると、大体上から火を当ててるんですよね。焚火を少しでもやったことのある人なら火を上から当てても全然燃えないことを知っているはずです。僕自身、竪穴式住居で半年間火を焚きながら生活していたので火の性質はよく知っています。あの実験写真は怪しい…と疑っていました。
なので、今回は七輪で下から火を当てて燃やしてみます。
①重ねた新聞紙と比べる
まず試しに上からバーナーで燃やしてみました。

バーナーでしばらく燃やして・・・、ぱっと火を離してみると、

1、2秒ほど火が残りました。
全く燃えないわけではないんだ…。
と思いましたが、ちょっと気になって燃えたところを触ってみると、

ふつうに触れるくらいの温かさで、全然熱が残っていませんでした。
一方、重ねた新聞紙も燃やしてみました。

同じようにしばらく火をあててから、火を離してみると、燃えた輪郭に火が残っています。

これはちょっと熱そうだったので触れませんでした。
新聞紙ではその後しばらく(10分以上)この微妙な火が残っていました。

セルローズファイバーは火を当てて一瞬燃えても、すぐに火が消えて燃え広がったりしないという点で重ねた新聞紙より燃えづらいことが分かりました。
②下から火をあてる

このような具合で、セルローズファイバーを七輪に入れて、下の空気穴からバーナーで火を入れました。

(動画で撮ったのですがアップロードが手間だったので、チャプターで載せていきます。)
火入れ直後、動画開始2秒

1分14秒、見えづらいですが白い煙が上がってきました。

2分41秒、煙の量は変わらず…

3分を過ぎて、ガスが無くなりそうだったので終了しました。
煙は徐々に増えてきていました。

その後、上を触って、

中のほうまで掘ってみましたが、手で触れる程度の熱さで、黒く焦げた跡もほとんどありませんでした。

結果
今回の七輪で焼いた結果としては、3分間火を当てても全然燃え広がらなかったということですが、「七輪の中をセルローズファイバーで埋めて空気が上に抜けないからではないか」とも考えられます。
しかし実際に住宅で火災になった時を考えると、天井一面にセルローズファイバーを施工していますから、上に空気が抜ける穴が無いという点では実際の状況と近いと言えます。
反省
ただ、今回の実験ではいろいろ問題点がありました。
1、火の温度が正確にわかっていない。→実際の火災を想定した温度と比較できない。
2、火を当てている時間が短すぎる。
3、他の断熱材と比較していない。
などなど、この文章を書きながら「突っ込みどころの多い実験をしてしまったなぁ」と反省していました。
更に、壁の場合は横から火が当たるけどそういったときはどうなるのか…という疑問も生まれてきまして、ネット上に既に実験している例がないか検索したところ、、、横から大きなバーナーで火を当てているしっかりした実験例がありました。
→セルローズファイバーナビ
グラスウールとセルローズファイバーに800℃~1000℃のバーナーを5分間当てて、断熱材の後ろの石膏ボードがどれくらい被害を受けるかが分かります。
いずれは自分でもこのサイズのバーナーを用意してしっかりした検証をしてみたいところです。







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