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【実験】屋根断熱はどう沈下するのか

前提

「屋根断熱はすこし緩く吹きこんでも大丈夫」と他のセルローズファイバー施工業者から聞いたことがあるのですが、本当か?と思っていました。


その「大丈夫」の理由は、沈下しても壁のように断熱欠損ができることが無いということでした。

つまり、下の図のように充填してあるセルローズファイバーが、

以下のように垂直方向に沈下するから断熱欠損しないという事です。



しかし、垂直方向だけでなく、以下のように屋根勾配に沿って斜めに沈下してしまうのではないかという心配がありました。

このように沈下してしまった場合、断熱欠損が生まれてしまいます。



他の先輩セルローズファイバー業者に聞いてみると、「屋根断熱の沈下実験は無いから、壁と同じ密度で充填したほうが良い」と、いうことだったので、

私は「緩く吹きこんで単価を安くしてほしい」という話を断って、壁と同じように60㎏/㎥くらいで施工していました。



実験

そして今回、やはりどうしても気になるので、屋根の模型を作って実験してみました。

方法はシンプルです。

4寸勾配の屋根模型を作って、そこに緩くセルローズファイバーを充填して、振動を与えて沈下させてみるというものです。

勾配:4寸

外気側シート:透湿防水シート

室内側シート:セルロース用不織布シート

厚み:200㎜

母屋間:600㎜


充填完了

今思えば、模型ごと充填前と後で重量を測れば密度を計算出来たのにしていませんでした。

感覚的には、40㎏/㎥前後あたりの緩さで充填しています。


ゴムハンマーでコンコンコンコン、叩いてみました。


沈下しない…

ガンガン叩いて、バシバシ叩いてみましたが、それでも沈下しない…



仕方が無いので、しばらく放置することにしました。


放置すると1か月たったくらいから徐々に沈下し始めて、

放置すること約5か月、沈下した隙間は1㎝ほどで安定したようです。


結論

垂直方向に沈下しました。

母屋との間には隙間が空きませんでした。

たしかに、断熱欠損はしていません。

「つるつるした面ではなく、木面だからセルローズファイバーが引っ掛かりやすいのか」とも思ったのですが、母屋の一番上の沈下幅と、母屋と接していない中間あたりの沈下幅がほぼ変わらないので、そういうわけではなさそうです。


ただ、断熱欠損はできていませんが、やはり沈下すると設計厚よりも薄くなってしまうので、工務店や施主様からの特別な要望がなければ、今後も壁と同じ密度で充填したいと思います。



実験をやってみて興味深かったのが、「沈下するまでの時間」です。

どんなに叩いて振動を与えても、充填直後は全然沈下しないのに数か月置いたら1㎝沈下するということは、施工直後に赤外線カメラ等で施工精度をみるのは意味がないという事になってしまいます。


見た目やシート上からの感触だけでなく、重量を実際に測ってみることが確実な施工精度チェックなのかもしれません。

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